040219  輸出管理の強化について: 中川昭一経済産業大臣


最近北朝鮮の核問題に絡んで、日本企業の関与が時々取り沙汰されていま
すが、今朝拙宅に舞い込んできた小泉内閣メールマガジン 第129号(02/19)
に、次のような中川昭一経済産業大臣のコメントが載っていました。
ご参考まで。
--KK

****************************************************

● 輸出管理の強化について(経済産業大臣 中川昭一)

 皆さんは、核兵器等の大量破壊兵器に日本製の部品が使われていたとすれ
ば、どう思いますか。日本の安全を確保するとともに、世界の平和に貢献す
ることはとても大切なことです。今日は、大量破壊兵器の拡散を防ぐ手段の
一つ、「輸出管理」についてお話します。

 世界各地でのテロや核開発の進展など、このところ、大量破壊兵器が使わ
れる危険性が高まっています。実は、大量破壊兵器の開発には、本来軍事用
に製造されたものではない部品が使われることがあります。日本から輸出さ
れる工作機械などが大量破壊兵器の開発者やテロ集団などの手に渡り、大量
破壊兵器の開発などに転用されては大変です。皆さんの普段の生活とは縁遠
い話かもしれませんが、輸出管理は世界の平和のためには絶対に欠かせない
取組なのです。

 私たちも効果的な「輸出管理」を目指し、一昨年の「キャッチオール規制」
の導入など、制度面と運用面から様々な工夫をしています。しかし、特に最
近では、北朝鮮など懸念国による調達活動が活発化し、また第三国を経由し
た迂回輸出を行うなど、手口が巧妙化しています。それを防ぐためには、日
本だけの取組では限界があり、国際的協力体制が欠かせません。

 私たちは、何よりもまず、アジア地域で問題意識の共有が必要だと考えて
います。そのために、昨年12月の日ASEAN特別首脳会合では、私から、
各国がきちんと輸出管理を実施するよう提案し、「行動計画」に盛り込まれ
ました。また、今年1月にベトナムとカンボジアを訪問した際にも、輸出管
理分野での協力をお願いしたところです。

 とはいうものの、アジアの国々の問題意識はまだまだばらつきがあり、日
本が先頭に立ってアジアの輸出管理レベルを引き上げていかなければなりま
せん。アジア各国へ訴える力をもっと強くするためにも、皆さんにも少しで
も関心を持っていただければ幸いです。

※ キーワード解説(大量破壊兵器、キャッチオール規制)
 http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2004/0219kw.html