皆様

21世紀の世界のエネルギー問題を考えるとき中国はおそらく最大の要因と考えられますが、日本との関係においても、今度中国とのエネルギー問題を巡る紛争、トラブルは益々増大して行くものと懸念されます。とくに石油については、目下中国は石炭から石油への転換を猛スピードで推進しており、すでにその消費量は約600万バレル/日で、日本の全輸入量(約500万バレル/日)を越えております。今後中国におけるモータリゼーションの進行に伴いその消費量が爆発的に増加することは確実で、このまま行けば2020年には中国1国だけで中東産の石油を全部呑み込んでも足りないという事態が到来すると予想されています。

他方、中国が現在のように化石燃料の大量消費を続ければ、当然CO2の排出も増え続け、その被害は甚大なものとなるので、中国には温暖化対策の一環としても、原子力発電を出来るだけ推進してもらう必要があります。そのような観点から、米国はこのところ対中エネルギー・原子力協力を強化しつつありますが、「政冷経熱」といわれる日中間でも出来る限り同様の協力関係の強化を図る必要があります。

しかし、ここで厄介な問題は、中国自体が今後どのような方向に発展してゆくか---果たして平和でオープンな安定した大国になるか、あるいは軍事・覇権的で不安定な国になるか---予測が困難であるということです。「2つの中国」のシナリオのどれになるかによって、当然日本の対応も変わってきます。中国の動向は、アジア全体の動向にも決定的な影響を持つだけに、日本としても十分な戦略的検討を行なっておく必要があると思われます。

まさにこのような問題意識で、日本の科学技術戦略
のあり方を研究しているグループがあります。そのグループの中心的研究者を講師に迎えて、次回(第41回)講演・研究会を開催し、ご一緒に日中関係の将来を議論したいと存じますので、猛暑の折ながら、万障お繰り合わせの上是非ご出席くださいますよう、謹んでご案内申し上げます。

1.日時: 2005年7月29日(金) 午後2〜4時

2.講師: 大森 良太氏(独立行政法人 科学技術振興機構・社会技術研究開発センター 専任研究員)
 
3.演題: 東アジアのエネルギー危機シナリオ解析 〜「2つの中国像」と日本の科学技術戦略〜
 
4.場所: 原子力発電技術機構(NUPEC)  会議室(6階)
        港区虎ノ門4-1-8 虎ノ門4丁目MTビル         
          Tel: 4512-2557(担当:本越知子)
 
 
追って、当日の会合に出席を希望される方は、下記フォーマットにより7月20日(水)までにお申し込み下さい。(送信先をお間違えないように)

なお、特別会員は無料ですが、一般会員の方々には、いつものように、当日参加費として2,000円をお支払いいただきますので、予めご承知おき下さい。非会員は原則として参加できません。悪しからず。

 
 
 
[以下をcopy & pasteして、kaigi@eeecom.jp宛に送信してください。]

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EEE会議主催第41回講演・研究会(05年7月29日、講師:大森良太氏)に出席を希望します。

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会員の種類:特別個人会員、特別法人会員、一般会員 (該当しないものを削除)

ご所属・肩書き(元職も適宜):

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