Subject: EEE会議(日本の原子力はいま?)
Date: Mon, 13 Jan 2003 14:31:10 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位

小生の新年最初のメール(1月5日発)に対し、各方面からいろいろなコメン
トを頂きましたが、その中の1つを遅ればせながらご披露します。ご参考ま
で。 反論、コメント、なんでも歓迎します。
金子熊夫
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さて、東電の検査データ不正問題の発覚後、炉規正法や
電気事業法の改正が行われ、罰則の強化、自主点検の報告義務化、
健全性評価(維持)基準の導入などが行われました。
維持基準の導入は、遅きに失したわけで、アメリカのASMEの
基準でさえ、日本の学者、研究者が多く係わっていたというのですから
日本の学界、安全規制当局は何をやっていたのかと言われても
しかたがないでしょう。
結局はやたらと、国のチェックが厳しくなるばかりで、本当に
安全が担保されるのかという意見もあります。自主的な保安管理の
精神を現場に定着させることがもっとも大切であり、規制ばかり
細かくしても、安全性の確保の点で、必ずしも事態の改善にはつながらない
という技術社会の普遍的な原則のようなものが、今回も生かされて
いないように思えてなりません。
結局、言われたとおりにやっていればよいという、共産主義社会の
不健全で、停滞への道に突き進んでいるようにも思えます。

国家のエネルギー安全保障に係わる重要課題が、一地方自治体の意向に
左右されるようなことは、どう考えてみてもおかしいことです。
3月には東電の17基の原発が全て停止に追い込まれ、そうなると
電力の予備率も危機的状況となるとのことですが、こうしたことが
一般にあまり伝えられておらず、内閣からも何のメッセージも出されて
こないのはどうしたことでしょうか。危機管理とは何なのかを考え
させられます。代替の天然ガスや、重油は確保されたということですが、
環境への影響はともかく、原子力はなくても可能だという論拠を
反対派に与えかねない。
拉致問題にしても、沿岸警備もろくにできず、無辜の市民が連れ去られ、
25年も経ってから、相手に言われてやっと認めるようなお目出度い
国なのですから、国は本当に国民の安全など考えていないのではと
いいたくなります。

以上、この頃考えていることの一端ですが、今年も新年から苛々が
募ります。

<匿名希望>