Subject: EEE会議(日本核武装論:人類は少し利口になっただろうか?)
Date: Sun, 26 Jan 2003 12:29:40 +0900
From: "金子 熊夫" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位

「日本核武装論」などに関して次のメールをいただきましたので、ご紹介します。
金子熊夫
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(前略) 21世紀にはもはや、大国間の戦争が問題の解決の手段となる時代
ではなくなりました。戦争がない時代に核武装でもないと思います。ただ問題は他国
との協調よりも孤立で頑張ろうとする国、その典型的なものは北朝鮮でありますが、
こういう国家への対応であります。本当のところは分りませんが、今北朝鮮は核武装
をほのめかすような素振りが見られ、国際問題になっています。この理由から我が国
や、米国あたりで日本の核武装を論じる議論が出てきたようです。しかし私はこれが
日本の核武装を正当付けする理由にはならないと考えます。通常兵器による国防体制
をきちんとしておくことは、言うまでもないことですが、国際的な協調体制でそう
いった国の暴発を避けるための対応を行うべきであると思います。 (中略)

 わが国は武器の輸出を行っていない、数少ない国家ではないかと思います。口では
格好のいいことを言いながら、地雷まで輸出している国が多い中で、すれば莫大な利
益が入るに違いない武器の輸出を断じてやらない、この国の基本的態度をもっと国際
的に鮮明にし、理解させておく必要があると思います。わが国の国際社会での対応の
仕方を鮮明にすることで、その発言に重みを持たせることと、国際的な信用を確保す
ることが大切であります。同様に作ろうと思えば容易に製造出来る核兵器にも、その
輸送手段にも敢えて手を出さない、この確固とした国の方針を明確にして、そのベー
スで必要なことを、はっきり明言していくことが、世界のこの困難な状態の解決に役
立てる国家に、わが国がなることが出来るのではないかと思います。核爆弾を持たな
いのは、「世界で唯一の被爆国」だからではなく、世界の大きな動きを見た上で、い
かにすれば世界の平和を保つことが出来るかという判断基準を持っているからとする
ことが必要であります。 (後略)
 
天野 牧男
「エネルギー問題を考える会」会員

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<追記>
上記メールの全文は、「エネルギー問題を考える会」のHP
(http://www.engy-sqr.com/watashinoiken/index.htm)の 「私の意見」欄に【人類
は少し利口になった
だろうか】という題名で近日中に掲載される模様です。