Subject: EEE会議(東海再処理工場のプルトニウム計量誤差)
Date: Tue, 28 Jan 2003 19:26:31 +0900
From: "金子 熊夫" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位

「東海再処理工場(TRP)の核物質不明瞭が問題化している」という情報は数日前か
ら耳にしていましたが、本日付けの毎日新聞記事によれば、過去25年間で206キロの
Pu計量誤差がある、ということです。 この記事を送ってくださった鈴木達治郎氏
(電力中央研究所上席研究員)によれば、「6,900キロの回収量に対して206キロの誤
差(約3%)ですから、確かにちょっと多いですね。通常は1%程度という範囲だと
思います」ということです。 確か10年位前にIAEAが、TRPには約70キロ
の誤差があるという指摘をし、これを米国の反プルトニウム・グループがちょっと問
題にしたことがあったと記憶していますが、あれから誤差(累積)が約3倍になった
ということなのでしょうか? 

金子熊夫

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[毎日新聞1月28日]

核燃料:
プルトニウム量に誤差 累積で206キロ 核燃機構

 核燃料サイクル開発機構の東海再処理工場(茨城県東海村)に搬入された
使用済み核燃料のプルトニウムの推定含有量に対し、実際に取り出された量
が、昨年までの25年間で計206キロ少ないことが分かった。

 同機構は国際原子力機関(IAEA)の保障措置を受け、東海再処理工場
で受け入れたプルトニウムと、再処理で取り出したプルトニウムの量を調査
管理している。

 同機構によると、処理過程で微量のプルトニウムが洗浄液に溶け込み、未
計測のまま廃液として管理されている分が約72キロ、プルトニウムが自然
に崩壊した分が29キロあるという。廃棄処分された核燃料の被覆管などに
付着した分が未計測になっている可能性もある。

 東海再処理工場は77年に操業を開始。これまで1003トンの使用済み
核燃料を再処理し、6・9トンのプルトニウムを回収している。 【金田
健】

( 2003-01-28-12:40 )

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