Subject: EEE会議(Re:日本核武装論、プルトニウム計画等)
Date: Thu, 30 Jan 2003 14:15:53 +0900
From: "金子 熊夫" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位

標記テーマに関する小生の問題提起に対し、永崎隆雄氏(日本原子力産業会議政策企
画本部調査役)からも大変興味深いメールをいただきましたので、ご参考まで。 反
論、異論をどしどしお寄せください。
金子熊夫
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<提起問題1>
日本は北朝鮮(将来的には中国も)の核の脅威に対して自ら核武装をしなくても本当
に大丈夫なのか? (主として外交戦略・安全保障問題の観点から)

<コメント>
   北朝鮮や中国の核への抑止力は核兵器である必要はない。
   経済的相互依存の強化が孫子の兵法の第1策。戦わずして勝つ経済外交
   原子力平和利用が核の技術的抑止力としての第2策 
   戦略ミサイル防衛網等で核を無力化するのが第3策


<問題提起2>

日本が現在保有している(余剰の)プルトニウムの保有を正当化するか(六ヶ所再処
理工場の運転問題を含めて)? (技術・国内政治・経済問題 の観点から)


<コメント>
   利用目的のないPuはためないと言うのが我国の国際約束。この信義を守るため
Puサーマルの計画を明確にする必要があります。
   
   それがないと六箇所再処理は開始できません。電力は再処理を止めると原子力
発電の設置許可に違反しますので発電もできません。
   そうすると日本の電力の大危機が現実化します。

   そこでご指摘のアメリカのように使用済み燃料中のUだけを再処理で取り除き
Puと高レベル廃棄物を処分すると言う考えが出ます。
   しかし放射能が減衰する50年後には容易にPuを回収できるようになります。
よってこれも良くありません。
   やっぱりPuは燃やしてなくしてしまうのが一番なのです。
   必要なことはPuサーマルの計画を明確に提示することだけです。

 永崎 隆雄