Subject: EEE会議(身近な環境問題:「リサイクル後進国」)
Date: Sun, 9 Feb 2003 12:34:25 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位

日頃堅苦しい話題ばかり取り上げていますので、ときには息抜きを。 
ごみのリサイクル活動では、日本は、ドイツなどに比べて未だ後進国と思っていまし
たが、下には下があるものです。今朝ニューヨーク在住の知人から届いたメールをご
披露します。 
因みに、当EEE会議では、最近エネルギー(原子力)問題ばかり議論しています
が、環境問題についてもご意見や情報をお待ちしています。とくに東京以外の方々か
らも。
金子熊夫
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<リサイクル後進国>

ニューヨーク市のリサイクル事情は、去年の夏に大きく後退。
それというのも「財政難」で、リサイクルにかける、予算がないからである。

後退したからといって、ものすごい後退の仕方をしたのかといえば、
そうでもない。もともと日本に比べれば、非常に緩やかなリサイクル加減だっ
たので、やや後退、という程度。

それまでは、瓶、アルミ缶、ペットボトル、新聞や雑誌などの紙資源、牛乳や
ジュースのパック、アルミフォイルで出来た入れ物を、市がリサイクルしてい
た。それが去年の夏以降、アルミ缶と、新聞・雑誌の紙資源のみとなる。

ペットボトルや牛乳パックなどは、それ程抵抗なく、ゴミ箱に捨てられるが、
未だに瓶を捨てる時は、一瞬、躊躇する。リサイクルといわれる前から、日本
では瓶の回収というのが、普通にあったと思う。
もしかしたら、私の実家、神戸だけの話であったかもしれな
いが。それだけに、瓶をゴミ箱に捨てることに対しては、「ちょと、待て」と
未だに思う。

こういうリサイクル後進国で生活をしていると、「日本で生活出来るか、ちょ
っと心配」と思ってしまう。三年前に一ヶ月ほど日本へ里帰りをしていたの
だが、その時の日本のリサイクルぶりに、「うげ〜!絶対、こんなリサイクル、
アメリカ人には無理だ!!」と思ったものだ。

ペットボトルをリサイクルするのに、ついているラベルを剥がし、キャップも
取り、潰すのはオプションだったかもしれないが、そこまでしないといけない
と知り、「嘘でしょ・・・」と絶句。ニューヨークなど、何もせず、そのまま
リサイクルOKであった。

分別についても、上記で説明した品目を、普通のゴミと分けておけばよい、
という程度。缶詰めなどは、中身を洗うようにという但し書きがあったが、
注意といえば、そのぐらいだ。

日本に里帰りしている間に、友達の所で、ゼリーを一緒に食べた時のこと。
いざ、容器を捨てようとした時に、友達から「だめ!」の声が飛ぶ。
「え?何?」と聞くと、「ゼリーの蓋の部分のビニールは、こっち。容器の
本体はこっち。」と、言われるではないか。

「これって、そこまで分けないといけないの?」と、オズオズ聞いたところ、
何をこんな、当たり前のこと聞くの?という表情で、「そうだよ」と言われる。
すっかり、リサイクル浦島太郎状態の城島であった。

昨年夏以降、ニューヨークでは、リサイクルが、より一層簡便化されてしまっ
たので、これで、ますます日本住めない体質が強化されているような気がする。
うお〜!