Subject: EEE会議(新春閑話をもう一つ)
Date: Fri, 7 Mar 2003 14:38:00 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位殿

新春閑話をもう一つ。 これは品川信良氏(弘前大名誉教授)からのもので、旧東ド
イツのブラック・ユーモアだそうです。
金子熊夫
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独ソ戦に勝利したソ連軍が、モスクワの「赤の広場」で
戦争記念パレードを盛大に行なった。
得意の絶頂にあったスターリンは、その日、
3人の勇士たちと面談することになった。
一人目の勇士に、スターリンは次のように質問した。
「同志よ、ご苦労様。ところでドイツとはどんな国だったかね」と。
兵士は次のように答えた。
「同志スターリンに申し上げます。
ドイツは黄金のような国でした。
戦争ですっかり破壊されても、なおかつ清潔で、文化的な国でした」と。
これをきいてスターリンは、側近のべリアを呼び、
「この兵士をシベリアの炭鉱に送り、そこで働かせろ」と命じた。

二人目の兵士にも、スターリンは同じ質問をした。
この兵士は答えた。
「それは素晴らしい国でした。
ドイツには色々な文化がありました。
ベートーヴェン、ゲーテ、シラーなど」と。
これをきいてスターリンはまた激怒した。
そしてコーカサスの、鳥の鳴き声も聞こえない炭鉱に、
彼を送るように側近に命じた。

最後の三人目の兵士にも、「同志よ、君はドイツをどう思うかね」と、
スターリンはきいた。兵士は答えた。
「同志スターリン様、ドイツは全く酷いところでした」と。
これを聞いてスターリンは初めて喜んだ。
「よし、お前の意見やイデオロギーは正しい。
ついては、お前の希望ならなんでもかなえてやろう。
何か希望はないか」と。
兵士はすかさず答えた。
「それではお願いします。そのドイツに、もう一度行かせて頂けませんか」と。