Subject: EEE会議(Re:イラク問題と情報分析:大量破壊兵器の定量化)
Date: Sun, 16 Mar 2003 00:51:57 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位殿

標記問題に関する小林弘昌氏の疑問に対し、品川信良氏(弘前大学名誉教授)から次
のようなメールをいただきました。ご参考まで。 
金子熊夫 

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小林弘昌さんの御疑問と全く同じ疑問を、私も長い間、持ち続けております。
とりあえず私は、次のように説明して、自分に言い聞かせておりますが、
何か御参考になれば幸いです。

すなわち、「イラクが所有しているであろう(大量破壊)兵器は、
次のA,B,C,三つのカテゴリーに分けることができ、その総和が、
イラクが所有する兵器であろう」と。

A.クウェート侵攻や湾岸戦争前に、イラクがアメリカ(など)から
  購入したり、供与されたりしたもの。
B.湾岸戦争後、イラクが、どこかから入手したもの。
C.湾岸戦争後、イラクが自国内で、製造したり開発したりしたもの。
  その際、外国人技術者や科学者の応援を仰いだ可能性は大きい。

A.については、アメリカは知り尽くしているから、
  「もっとあった筈」などと言える。
  この点に関しては、関係したアメリカの企業名なども、
  既にかなり明らかになっている筈。
  特に国連の常任理事国は、昨年の12月に、詳しい情報を入手している筈。
  それがドイツの Tageszeitung 紙にスクープされたという話もある。
B.に関しては、第三国経由の可能性もあれば、別の、
  兵器以外の品目の名義でイラクに入ったものが、
  イラク国内で外国人技術者やイラク人技術者によって、
  兵器に組み立てられた可能性などがある。
C.については、よく分からない点が多いので、イラクの技術者や科学者を、
  キプロス島あたりに連れていって、そこでじっくり尋問しようと  
  しているのではないでしょうか。

あちこち、私の speculation も絡んでいますが、御参考になれば幸いです。