Subject: EEE会議(Re: 米国における日本核武装論)
Date: Sun, 23 Mar 2003 12:18:31 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位殿

対イラク開戦でこのところ北朝鮮問題がやや陰に隠れた感じですが、米国では相変わ
らず北朝鮮問題との関連で日本核武装論が燻りつづけているようです。この問題につ
いては、とくに日本の核燃料サイクル計画への影響の観点から、年初より多くの方々
から沢山のメールをいただいており、今後当EEE会議でさらに突っ込んだ議論を展開
して行きたいと考えておりますが、その矢先、次のようなメールを益田恭尚氏(エネ
ルギー問題に発言する会)からいただきました。これに触発されて、皆様からの活発
なご意見、ご感想を歓迎します。
金子熊夫
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EEE会議で日本の核武装について諸外国の見方、その他いろいろな意見を紹介してい
ただきました。
少なくともEEE会員の中に、核武装すべきだと意見はないことは当然とはいえ、幸い
であります。
しかし、次々に出てくる発言や、事実など、諸外国からの挑発に乗り、一部の政治家
等が、日本も核武装すべきだとか、憲法上は可能であるとか、技術的には可能である
との議論が出ることはそれ自体で非常に危険なことであることは、今回のイラク問題
が雄弁に物語っております。

実は昨日「エネルギー問題に発言する会」で再処理問題についての座談会を開きまし
た。(この内容は近くホームページに出すことになっております)再処理の大きな阻
害要因がプルトニウム問題であることの認識は深めたものの、我々自身まだまだ国際
感覚について疎いということも再認識致しました。

金子熊夫氏から今年の初め、
「日本人には、核問題は一種のタブーで、こうした議論を聞くと、大抵はまたかとう
んざりする、そして表立って議論することを忌避する傾向がある。しかし、憤慨する
だけではダメで、日本が、核武装をしないのは何故かを戦略的、外交的分析に基づき
理路整然と説明する必要がある。こういう議論を説得力を持って展開するためにも、
もっと我々は日本を取り巻く国際政治の現状をしっかり把握し、日頃から十分理論武
装をしておく必要がある。
最近益々心配になっているのは、こうした海外の日本核武装論が日本の原子力発電計
画、とりわけ核燃料サイクル計画に及ぼす影響である。日本が使用済み核燃料を再処
理して抽出したプルトニウムをトン単位で保有していることは世界中に知られてい
る。いくら「日本が持っている原子炉級プルトニウムは兵器級プルトニウムとは組成
が大違いで、そう簡単に核兵器にはならないから心配無用だ」と釈明しても、残念な
がら、なかなか納得が得られそうもない」(以上、1月半ばの金子氏の数通のメール
から要約させて頂きました)
という貴重なご意見を述べておられます。
この文を思い出し、日本としてどう対処したらよいか、皆で真剣に考えてみる必要を
痛感した次第です。

益田恭尚
藤沢市辻堂4-9-53
takmasudajp@ybb.ne.jp


----- Original Message -----
From: kkaneko
To: Undisclosed-Recipient:;@m-kg202p.ocn.ne.jp
Sent: Wednesday, March 19, 2003 11:02 AM
Subject: EEE会議(Re: 米国における日本核武装論)