Subject: EEE会議(北朝鮮はイラク戦争をどう見ているか?)
Date: Mon, 24 Mar 2003 09:36:42 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位殿

進行中のイラク戦争の行方を世界で最も注視しているのは、北朝鮮だろうと
思われます。北朝鮮国内でイラク戦争のニューズがどの程度流れているか全く
不明ですが、おそらく金正日一派は、「イラクの次は俺たちがやられる番だ」と
内心恐怖に震えているはずです。例によって石川純一氏の分析は、簡にして
要を得ていると思います。

当EEE会議でも、イラク戦争だけに目を奪われないで、今後、北朝鮮問題を
一層精密に観察し、議論して行きたいと考えております。皆様からも関連情報や
ご意見をどしどしお寄せください。
金子熊夫
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◆イラク戦争を最も注視している国。。。◆

(2003/03/24)

 圧倒的な軍事力でイラク・バグダッドに兵力を進める米英軍の動きを世界で
最も注視している国の一つが、核カードをちらつかせて瀬戸際外交を続ける北
朝鮮であることは間違いあるまい。

 イラク、イランと並んで「悪の枢軸」とブッシュ米大統領から決めつけられ
た北朝鮮の朝鮮中央放送は、外電を引用する形で今回の第2次湾岸戦争を報じ
ており、北朝鮮外務省は21日、「米国の武力攻撃は重大な主権侵害」との公
式見解を明らかにした。

 ただ、イラクと違い北朝鮮の場合は、中国、韓国そして日本と、米国が決し
て無視できない国に隣接、もしくは接近しているという地政学的な立地条件が
ある。「今そこにある危機」の度合いは、日本にとってイラクの比ではない。

 北朝鮮としては、早く核を手に入れて米国を交渉の場に引きずり出そうとい
う瀬戸際外交を、イラク戦争の推移を検証する中で加速させる恐れがある。そ
の一方で、再処理施設の稼働や弾道ミサイル発射などは、この時期には行わな
いのではないかとの観測もある。

 フセイン・イラク大統領は、大量破壊兵器というカードを過去12年間にわ
たり繰り返し使用し、政権を維持しようとした。結果はその二つとも失うこと
になっただけ。北朝鮮の金正日政権は、これを一体どう見るのか。。。(了)

石川純一(文責)
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