Subject: EEE会議(イラク戦争: もう一つの戦場)
Date: Wed, 2 Apr 2003 10:36:28 +0900
From: "kkaneko" <kkaneko@eagle.ocn.ne.jp>

各位殿

イラク戦争の帰趨も不透明なのに、早くもイラク復興計画が各方面で取り沙汰されて
います。米国の最新の動きを次の石川情報でどうぞ。 
金子熊夫
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◆再びイラク復興計画。。。◆
                       (2003/04/02)


 イラク・バグダッドでの派手な空爆にもかかわらず、米増援部隊が現地入り
するまでは米英地上軍絡みの主な進展はほとんどなさそうだ。市街戦を想定し
た戦術を、イスラエルの協力を得て作成するぐらいが関の山だろう。

 そのような折、米国防総省が、「フセイン後」をにらんだイラク復興計画に
参加させるべき企業を選ぶ際、1996年に米議会の承認を得て発効、200
1年に延長された「イラン・リビア制裁法」を持ち出してガイドラインとして
いるとの情報が流れている。

 同法は、イラン、リビアのエネルギー部門に2000万ドル以上の投資を禁
止するものだが、要するにこの規定に触れた企業は、イラク復興計画から排除
されるというわけだ。このガイドラインに沿うと、参戦国・英国のシェル、イ
タリアのENIもだめということになる。

 最後までイラク戦争に反対したフランスのトータル・フィナ・エルフもだめ
だ。欧州連合(EU)は同法発効当初から、国内法を国外に適用するもので認
められないと強く反発してきた。いずれにせよ、イラク復興計画のガイドライ
ンが上記のようなものだとすれば、参加できるのは米企業だけということにな
る。

 英国も含めて、EUはイラク復興計画には国連が大きく関与すべきだとして
、米国とはかなりの溝があることをうかがわせている。実弾が飛ばなくなった
後の、現ナマをにらんだ動きも、相当生臭そうだ。(了)


  石川純一(文責)
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