Subject: Re: EEE会議(Re:軍事評論家諸氏に物申す!)
Date: Sun, 11 May 2003 14:42:39 +0900
From: "Kumao KANEKO" <kkaneko@eeecom.jp>

各位殿

先ほどの小生の本件メールに追加してーーー

しばしば高濃縮ウラン爆弾(広島型)は原理が簡単で確実に爆発するから事前の実験
は不要である、だから北朝鮮もプルトニウムでは実験もしてないのだからまだ核開発
段階に至っていないとしても、高濃縮ウラン(パキスタンから技術導入)では相当進
んでいるのではないかとも言われます(米国の専門家の意見)。

ところで、この高濃縮ウラン爆弾ですが、果たして本当に実験なしでも爆発するくら
い技術的に容易なものなのかどうか。また、日本についても東海村や六ヶ所村の遠心
分離工場だけでなく、大学(とくに東大と京大)の研究炉で高濃縮ウランを相当量
使っており、これを使えば1,2発の爆弾なら極めて短時間に作れるということを、
しばしば米国やIAEAの専門家から指摘され、日本でも一部の原子力学者や専門家の間
で半ば公然と言われているようですが、これはどの程度確かな話なのでしょうか? 
(因みに京大炉への高濃縮ウランの供給は2005年で米国がストップすると聞いていま
す。)

海外でこれだけ問題視されているのに高濃縮ウランのことは、プルトニウムほど騒が
れないのは何故でしょうか? 確かに機微な話ですが、小生も基礎知識として知って
おきたいので、どなたか分かりやすく説明してくだされば幸いです。匿名でもOKで
す。

また、ついでにこの機会に専門家の方々に是非お伺いしておきたいのは、原爆と原発
の構造的な違いが案外日本の学校教育でしっかり教えられておらず、そのため広島・
長崎=原爆=原発=危険・怖いという考えが子供たちは勿論教師の間にも極めて根強
く、これが国内の原子力反対意見の根底にあると思いますが、ならば何故そこをもっ
と徹底的に教育しないのか、また、どういう説明の仕方が最も分かりやすいか、につ
いても是非ご教示ください。
金子熊夫