各位殿

最近の日本の原子力関係のニューズを纏めてお伝えします。 これらの情報は「エネ
ルギー問題に発言する会」幹事の林 勉氏のご提供によるもので、同会員各位にはダ
ブっておりますがご了承ください。なお、この種の関連情報、ニューズ等を入手され
た方は当EEE会議でどしどしご披露くださるようお願い致します。
--KK
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■総合エネ調基本計画部会、原子力の位置付けを審議 ― 論点多岐、明確な結論は持
ち越し

総合資源エネルギー調査会(経済産業相の諮問機関)基本計画部会(茅陽一部会長)
は11日、エネルギー基本計画の策定にあたり、原子力の位置づけについて審議し
た。資源エネルギー庁は、安定供給の確保と環境への適合性という観点から、原子力
発電の安定した継続と発電量増大が必要と指摘。核燃料サイクルの実現にも力を注ぐ
方針を示した。一方で委員からはバックエンドコストの回収、国民への説明責任につ
いて質問が相次ぎ、明確な結論には至らなかった。次回会合は30日の予定。  
(電気新聞 6月12日付)  
 
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■<東電福島原発>再稼働に6割の市町村が慎重姿勢

東京電力のトラブル隠しなどの不正問題に端を発した原発運転停止・再稼働問題で、
福島県が実施した原発立地・周辺の8町村を除く82市町村対象の再稼働に対する意
向調査で、約6割の市町村が、県に対して慎重な対応を求めていることが11日、分
かった。調査は5月末から、県地方振興局長が市町村長などから聞き取った。(毎日
新聞 6月11日)

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■<柏崎刈羽原発>地元が運転再開容認を県に伝える

新潟県の東京電力柏崎刈羽原発7号機について、立地自治体の西川正純・柏崎市長と
品田宏夫・刈羽村長は11日、「国の安全宣言も省略して構わない」と、運転再開を
容認する意向を県に伝えた。平山征夫知事は16日開く臨時県議会での議論を踏ま
え、再開について正式決定する。早ければ7号機は来週にも再稼働する見通し。(毎
日新聞 06/12)

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■核燃料中間貯蔵施設、青森・むつ市が誘致を正式表明へ

 東京電力が青森県むつ市に計画している全国初の使用済み核燃料中間貯蔵施設につ
いて、市議会の「調査特別委員会」(馬場重利委員長)は、「施設立地は可能」との
最終判断を示した。
 これを受け、杉山粛市長は、17日から始まる同市6月定例議会で、施設誘致を正
式に表明する見通しが強まった。
 中間貯蔵施設は、東電などの原子力発電所の使用済み核燃料を再処理するまでの
間、貯蔵する施設。誘致が決まれば、東電は、国に事業許可申請するために必要な詳
細調査を始めることにしている。国の安全審査などを経て着工するまでには数年かか
る見込みで、2010年までの使用開始を目指している。(読売新聞 6月11日)

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■ 原発再稼働巡り福島県議会、全員協議会を開催

 東京電力の福島県内の原子力発電所10基がすべて停止している問題をめぐり、福島
県議会は9日、全員協議会を開催。同日午後に再稼働問題について県議会としての意
見を集約する。佐藤栄佐久県知事は県議会の意向も踏まえ、運転再開への態度を最終
判断する考えだ。
 全員協議会では、原発がある双葉町の岩本忠夫町長が地元の考えを述べるほか、東
電の勝俣恒久社長、経済産業省原子力安全・保安院の佐々木宜彦院長がトラブル隠し
の再発防止策などを説明する。
 福島県内では佐々木院長が1日、点検が終了している福島第一原発6号機について
安全宣言。現在、技術的に再稼働できる県内唯一の原発となっている。  (日経 6
月9日)

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■もんじゅ炉心崩壊事故否定  福井県のもんじゅ委員会
 
核燃料サイクル開発機構の高速増殖炉原型炉もんじゅの安全性を審議する福井県の専
門委員会が9日、同県敦賀市内で開かれ、もんじゅの設置許可を無効とした名古屋高
裁金沢支部判決で「炉心崩壊を起こす恐れがある」と指摘された点について、「あり
得ない」との認識で一致した。
 原子炉工学の専門家として委員会に招かれた二ノ方寿東工大教授は、原子炉の制御
棒には2系統あり、両方が動かなくなることはないなどと説明。「炉心崩壊事故は多
重防護によって技術的に起こり得ない」と話した。
 その上で「事故を仮定しても、原子炉容器、格納容器は破損しない程度に十分頑丈
で、影響は小さい」と述べた。
 同委員会はこれまでに、ナトリウム漏えい事故や蒸気発生器伝熱管破損事故につい
て、起きる可能性があるとした判決を「非論理的」と批判。この日の議論で、判決が
指摘した主な項目すべてを否定したことになる。(共同通信 6月9日)

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■ 「原発やめよう」と集会 全国から東京に約5000人

 東京電力の原発トラブル隠し、高速増殖炉原型炉もんじゅの設置許可無効判決など
を受け、脱原発のうねりを起こそうと、全国各地の市民団体などが「原発やめよう全
国集会」を7日、東京・代々木公園で開き、約5000人が参加した。
 青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場のウラン試験中止やプルサーマル計画
の撤回、もんじゅの廃炉を集会のスローガンに掲げた。脱原発を訴える全国集会は約
2万人が参加した1988年以来、15年ぶり。
 「原子力発電に反対する福井県民会議」の小木曽美和子事務局長は「原発の運転再
開がなくても大停電は避けられることをこの夏実証しよう」とあいさつ。
 福島県の参加者は「近い将来予想される宮城県沖地震を考えると、原発を運転して
大丈夫との保証はない」と訴え、新潟県の男性は柏崎刈羽原発の運転再開に反対し
た。
(共同通信 6月7日)