EEE会議(夏本番を迎えて)
2003/7/3

各位
 
7月を迎え暑さも次第に厳しくなってきましたが、今年の夏はとくに関東圏では、第一次石油危機以来初めての大規模停電の可能性もあり、エネルギー・電力、環境問題に関する一般市民の認識を深める絶好の機会でもあると思います。本日配信された「小泉内閣メールマガジン」 第101号 に、鈴木環境相の寄稿が載っていました。ご覧になった方も多いと思いますが、ご参考までに。
--KK
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● 夏本番を迎えて(環境大臣 鈴木俊一)

 「雨にもまけず 風にもまけず 雪にも夏の暑さにもまけぬ 丈夫なから
だをもち……そういうものにわたしはなりたい」 これは「銀河鉄道の夜」
や「風の又三郎」などの作品を残した、私の郷里岩手県の生んだ詩人、宮沢
賢治の有名な詩の一節です。

 夏は、海水浴や登山などの計画を楽しみにされている方も多いと思います
が、その一方、暑さそのものには心身ともにまいってしまうと感じることも
少なくありません。

 過去100年間で地球上の平均気温は0.6度、日本では1度上昇しまし
た。しかし、日本の大都市では平均気温で2.5度、東京では3度も上昇し
てしまったそうです。

 このように都市の中心部の気温が郊外と比べて高くなる現象をヒートアイ
ランド現象と呼んでいます。この現象は、冷房需要を増大させるため、冷房
排熱が増大し、ますます気温が上がるという悪循環を発生させています。ま
た、温室効果ガスである二酸化炭素の排出量も増大しますし、大気汚染にも
悪影響を与えることが懸念されています。

 このため、私たちは、関係する省庁と十分連携しながら、ヒートアイラン
ド現象の機構を解明する調査研究を進め、また、人工排熱の低減、人工化さ
れた地表面被覆の改善、都市形態の改善などの対策をしっかり行うこととし
ました。現在、実施すべき対策について、皆さんからの提言を募集していま
すので、よろしかったら環境省ホームページをご覧下さい。また、こうした
取組の一環として、7月8日(火)には東京で、16日(水)には大阪でヒ
ートアイランド対策シンポジウムを開催します。こちらも参加のご希望を募
集中です。

 茶道では夏の涼しさを表現するため、打ち水をしたり、冷たいお菓子をだ
すなどの様々な工夫をします。夏の暑さを乗り切るためには、こうした暮ら
しの工夫も考えてみませんか。

※ 環境省ホームページ(ヒートアイランド対策に関する提言募集)
 http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=4145

※ 環境省ホームページ(ヒートアイランド対策シンポジウムについて)
 http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=4178