EEE会議(Re: 「原子力の将来」MIT報告書に関する安・鈴木両氏のコメントに対する豊田氏の意見)......2003.8.11
 
標記件名の豊田正敏氏のメール(8/7)でお名前が出ていた牧 英夫氏(当会議会員、元(株)日立製作所技師長)から、次のようなコメントをいただきました。ご参考まで。--KK
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「原子力の将来」に関するメール討議を興味深く拝見しております。
8月7日付けのメールで紹介して頂いた豊田正敏様のご意見の中に、トリウムサイクル
における転換比についての記載があり、小生へのご指名もありましたので、お答えしたい
と思います。
 
小生はトリウムサイクルに関しては素人です。ただ、1960年代にAECL Chalk River滞在中に
トリウム燃料の照射試験レポートを読んだ事があります(カナダとインドの共同研究だったのでは
ないでしょうか)。また、シッピングポートでトリウム燃料の照射試験が行われたと記憶します。
私は、”トリウム燃料を用いると、熱中性子軽水炉(例えばシッピングポートのような)でも転換比を
1に近く高くできる”と理解しております。従って、原理的には豊田様が書いておられる0.8〜0.9
の転換比は可能だと思います。
低減速炉にすると転換比が更に高くなるかどうかについてはお答えする能力がありません。
むしろ、低減速にする必要がないと思われるのですが・・・。
 
以上拙い知識での答えで申しわけありませんが、トリウム燃料に詳しいどなたかが、もっと詳しい
情報を提供して下さる事を期待します。
 
                                                 以上