EEE会議(Re:エネルギー基本計画案に対する意見)..........................................2003.8.27


「エネルギー基本計画案」に対し、平沼 博志氏(EEE会議会員)が本日資源エネ
ルギー庁に提出されたコメントを、送っていただきました。ご参考まで。 
締切日(8/28)までまだ1日ありますので、なるべく沢山コメントを提出してくださ
い。
--KK
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件名:「エネルギー基本計画案に対する意見」

1. 氏名(フリガナ): 平沼 博志 (ヒラヌマ ヒロシ)

2.連絡先 :
 
  住所:   〒132-0035 東京都江戸川区平井4-21-12-501

  電話番号:03−3638−1615

  E-メール: thihiranuma@m2.pbc.ne.jp


3.職業/所属: 無職


4.意見の概要(100字以内で記載)


(1)エネルギー政策基本法に基づくエネルギー基本計画策定を歓迎。(2)国と地
方公共団体のエネルギー政策責務を明確化要。(3)原子力エネルギー利用は、実現
可能・有用なものであり、安全と経済性の視点に立った積極的施策展開要。

5.意見及び理由(本文)

(1)エネルギー政策基本法施行

エネルギー政策基本法が施行され、初めての政府「エネルギー基本計画」の策定を歓
迎したい。総合的なエネルギー課題を整理し、国民の前に提示することが重要であ
る。エネルギーのほとんどを海外に依存する日本として、エネルギー需給の安定は、
国家的最重要課題である。エネルギーは、皆の問題である。国民が少ない中で、どん
な選択が可能かを考える基礎的なものとして、情報の公開をより積極的に展開し、便
益と負担を明確にすることが不可欠である。

(2)地方公共団体と国の役割分担

エネルギー施策の展開で最も重要なものは、地方公共団体と国の関係である。エネル
ギー政策基本法に示された基本方針にのっとり、地方公共団体が国の施策に準じて施
策を講ずるとともに実情に応じた施策を策定・実施すると言及されている。国策と
いっても、地方公共団体の実質的な拒否に遭遇することも予見され、今後のエネル
ギー基本計画策定には、地方公共団体と国の責務についてより深く検討していくこと
が必要である。


(3)実現可能なエネルギー基本計画

エネルギーの海外依存の脆弱性、供給の実現・安定性、地球環境問題を考えるとき、
実現可能なエネルギー基本計画を策定することが最大の責務である。地球温暖化ガス
の排出につては、海外市場での排出権行使で短期的な対応ができそうであるが、長期
間の方策としては売り手が枯渇して、効果がない。 

日本のエネルギー供給、特に、原子力エネルギーにつては、量、価格、供給の安定性
および炭酸ガス排出がほとんどないなど優れたものである。原子力エネルギー利用の
重要性について、全体的に過小評価になっていないか懸念している。原子力の安全の
確保や放射性廃棄物の処理・処分に課題が残るが、技術的な対応が十分可能と考えら
れる。原子力の安全性確保とリサイクルを含めた放射性廃棄物処理・処分等の分野
に、国家の重点施策のひとつとして政策を展開して、原子力エネルギーの積極的利用
を推進すべきと考える。なお、現在運転中の原子力発電プラントは、長期間運転でき
れば、大きな経済的効果があり、大きな社会的な資産となりうる。長年月にわたる運
転が可能となる技術的改良とそれに対応する基準類の整備を進めることも肝要であ
る。 


(4)その他(技術開発の推進・支援) エネルギー関連技術の開発には、長期間の
研究開発が必要であり、産業技術の芽を育成する政府の政策視点を歓迎したい。ま
た、技術開発の外部経済性に言及されたことは、新たな動きであり、今後の施策策定
に大いに活用することを期待したい。