EEE会議(エネルギーと地球温暖化: 山崎由喜氏).............................................................................2003.10.2


今更申すまでもなく、EEE会議の2つ目のEはEnvironment(環境)ですが、最近もっぱ
らエネルギー問題、とくに原子力問題に議論が偏っているような気がいたします。エ
ネルギーと環境問題は裏腹の関係にあり、両方バランスのとれた議論が必要だと思い
ます。そんなことを考えていた矢先に、特別会員の山崎由喜氏(東京ガス株式会社
監査部)から次のようなメールをいただきました。 エネルギーと環境(地球温暖
化)の関係を、ちょっと距離をおいて考え直してみるのも時には必要なことではない
かと思います。
--KK

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 第4回目の講演・研究会(9/22)の岡本 巌様のお話を聞かせていただけ、
ありがとうございました。エネルギー政策の話とずれてしまいますので、ご講
演の際は、質問を遠慮させていただきました。

 原子力でCO2排出を多少でも減らせば温暖化防止にプラスになりま
すが、岡本様の「日本のエネルギー基本政策」の中に書かれている「地
球温暖化の防止」の前提である「温暖化が本当に進むか」について日本
ではあまり議論されていないと思われます。

 東京大学気候システム研究センター長 住 明正 (すみ あきまさ) 教授
http://www.sanshiro.ne.jp/activity/02/k01/professor/6_21.htm
が言われているように、 
 「温暖化が世界的に取り上げられたのは88年の冷戦構造崩壊後で、新
 しく国際社会がそれに代わるグローバルな制約条件を必要とした。」
との見方があります。
 その中で、
     1) 地球温暖化は本当か
     2) 地球温暖化は本当だとしても、それは人間が起こしたものなのか?
     3) 人間活動が温暖化を招いたとしても、何が悪いか。
の問題が提起されています。

 温暖化の根拠は、1980年代以降2000年までの気温データが上昇
傾向であることで、さらに観測データをもとに地球の気候をシミュレーシ
ョンして推定しています。

 ご参考資料
  講義録                地球温暖化の真実
http://www.sanshiro.ne.jp/activity/02/k01/schedule/6_21a.htm

  ゼミ「『環境の世紀』演習編」
http://www.sanshiro.ne.jp/activity/02/k01/schedule/6_21b.htm

 ところが、シミュレーションの評価が重要ですが、コンピュータの能力が
まだ足らず、大気の流体力学では理論的にChaos現象が起きますので、地球
の気候をシミュレーションするは技術的に難しいと思われます。

 温暖化の根拠が弱いような印象がありますので、情報提供としてメールい
たします。


                        山崎由喜@東京ガス 拝