EEE会議(Re:米国の小型核兵器研究と核実験の再開)...............................................031224


米国で最近、小型核兵器や地中貫通型核爆弾の研究が議会によって正式に承認
されたのに伴い、1993年以来中断していた核実験が近く再開されるのではないか
との観測が広がっておりますところ、ワシントンからの最新情報によれば、米核戦略

司令部は、米議会や国際世論の反発等を考慮し、実験再開は当分見合わせることと
した模様です。詳細は次のとおり、ご参考まで。
--KK

****************************************

核実験再開は当面見送り 新型核開発で米軍
 (共同通信、2003年12月24日)

 【ワシントン24日共同】米核戦力の司令部である米戦略軍が、新型核の開発に必
要な核実験の再開は議会や国際世論の反発から極めて困難として当面見送り、冷戦時
代に開発された小型戦術核をモデルに研究を進める方針を打ち出したことが24日、
分かった。議会筋が明らかにした。
 既存の核兵器の実験データを基に、米国は核の小型化や地中貫通性の向上を図る。
議会筋はブッシュ大統領が来年11月の大統領選で再選され、議会で共和党の多数派
支配が続いた場合、核実験再開論が再燃する懸念を指摘している。
 米戦略軍は今年8月に国防総省高官などを集め、今後の核戦力を検討する秘密会合
を開催。爆発力5キロトン以下の小型核の開発などについて議論し、議会の反対で実
験再開が難しい中、完全な新型核の開発は困難と判断。当面、1950−70年代に
開発され、91年まで欧州に配備された核ロケット砲をモデルに研究を進めることと
した。


(本件情報提供者: 熱田利明氏)