EEE会議(Re: 拙稿供覧:「非核国日本の原子力政策」)..............................................031225


標記の拙稿(12月25日付け電気新聞時評欄掲載)に対し、特別会員の
中神 靖雄氏(三菱重工業(株)特別顧問[元常務取締役]、核燃料サイクル
開発機構特別参与[前副理事長])から次のようなコメントをいただきました。
ご参考まで。
--KK

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12月25日付け電気新聞時評の記事、拝読致しました。
ご指摘の5つの論点について、私も全く同感です。

濃縮・再処理・高速炉を進めている我が国に対する、韓国や
諸外国の見方は微妙であり、政治家で不用意な発言をする仁
が時々おられますが、一つ間違うと、我が国の原子力政策の
根本を左右する外交/国際政治問題に発展しうることを関係者が
十分認識しておくべきであり、平素からもっと国際情勢を意識した
原子力政策の議論をしておくべきなのだと思います。

エネルギー基本法においても、原子力を念頭に置いているにしても、
原子力の議論を極力避け、玉虫色にしているように思います。

また第5点ですが、インドだけでなく、ベトナムや台湾等についても、
日本の役所(主として外務省)が臆病すぎると思います。
先方はもっと日本との交流を望んでいるのに、政府は甚だ消極的です。
原子力(核燃料サイクルを含む)の安全研究や防災等は、日本に
とっても協力する方が、国益に適っていると思われますし、ご指摘の
ように安全保障の観点から協力関係の見直しが必要と思います。

拙い個人的感想を述べさせて頂きました。
一年間お世話になりました。
どうぞ良い年をお迎え下さい。
                     中神靖雄