050110 Re: 「我が国の高速増殖炉開発に関する提言案」[第4次案]について)  石井 亨氏⇔柴山哲男氏
 
標記件名のメール(01/10 柴山哲男氏)に対し、石井 亨氏から再び次のような
コメントが寄せられました。ご参考まで。
--KK
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1/09付け当方コメントに対し芝山氏より「提言に反映すること困難。今後の議
論の対象にしたい」との意向が示されました。
これは内容よりは提言そのものに意義があると受け止めましたが如何でしょうか。

提言案は 総じてJNCを中心とした高速炉関係者の論理とこれまでの行為を追認
したとの印象は否めず、経済性についても実証炉の開発についても生煮え状態
であり、このままでは説得性のある提言にはなり得ないのではないでしょう
か。

前回の当方コメント(1/09)は提言に反映する事を望んでいるのではなく(そ
うであれば修正案を提示している)、提言にするまでにもっと議論しておくべ
き点を可成りドラスティックな物言いで示したものです。

以下に論点を上げておきます。
(1)「もんじゅ」早期運転再開の必然性(実証炉開発との整合性要す)
(2)「軽水炉に比肩する経済性」の意味合い(絶対的なレベルとして目標設
定しうるか)
(3)発電コストの見通しと建設費低減の発電コストへの寄与度合い
(4)建設費低減はプラント設計の合理化(主機のコンパクト化はコストアッ
プの一方、安全性・信頼性・保守性を低下させる。プラントレベルの試設計急
務)
(5)実証炉の運開は2015年を目指すべし(「もんじゅ」を10年間も放置する
体質では20年後でも無理)
(6)国際協力は言葉の一人歩き(「もんじゅ」運転、実証炉開発には必然性なし)

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   石井 亨
       t-141@kcc.zaq.ne.jp
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