050122 ◆原子力ラッシュの中国 商用再処理工場建設へ 年間800トン規模
     (電気新聞  2005.01.21)

 原子力発電の建設ラッシュが見込まれる中国が、使用済み核燃料の再処理工場の建設に向けた準備を進めていることが分かった。複数の関係者によると、内陸部の軍事用再処理工場と併設して建設される予定で、年間処理能力は800トンほどになるという。中国の再処理事業者が仏コジェマ社などと接触を始めた、との情報もある。年間800トンの処理能力は、日本原燃が青森県六ヶ所村に建設中の工場と同規模。中国は高速増殖炉(FBR)開発に乗り出す計画も明らかにしており、エネルギー需要が急増し、化石燃料価格の高騰が同国経済に悪影響を及ぼす中、核燃料サイクルの確立で安定した資源確保を目指す意図があるとみられる。
 着工・運開年次など具体的スケジュールは明らかでないが、建設地は内陸の甘粛省。同省の軍事用プラントに併設して建設されるという。関係筋によると、事業主体の中国国営企業「再処理工程公司」関係者が六ヶ所村の再処理工場を視察しているほか、六ヶ所への技術移転実績があるコジェマ社とも水面下で協議している模様。