050128 EUにおける放射性廃棄物管理問題: 最新ヨーロッパ情報No.8)

 
ウイーン在住S氏(海外在住特別会員)からヨーロッパ最新情報(8回目)が届きましたので
ご披露します。ご参考まで。--KK
 
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EUが放射性廃棄物管理に関する報告書を2件刊行
 (EU, Jan. 26, 2005)
 

1) EUにおける放射性廃棄物管理−世論、現状、及び変革のための提案

http://europa.eu.int/comm/energy/nuclear/publications/doc/articles/2005_01_asce_paper.pdf
[概要] 放射性廃棄物はEUにおける原子力で大きな課題。世論調査によれば、公衆は放射性廃棄物の知識はあまりないが懸念。廃棄物問題の解決が公衆の認知を得る上で肝要。EUが既に多くの廃棄物を安全に処分していることを知っている人は少ないが、長寿命中レベル廃棄物や高レベル廃棄物の処分は未実施。地層処分は、ほとんどの専門家が現在可能な安全かつ持続的な方法と認めているが、その進展に遅れ。新しいサイトへの公衆の支持の欠如と政治レベルでの決断ミスにより状況が悪化。大きな進展を目指して新欧州法制が提案されているが、現時点では未承認。



2) EUにおける放射性廃棄物管理に対する世論、広報、及び住民参加

http://europa.eu.int/comm/energy/nuclear/publications/doc/articles/2004_09_spanish_paper.pdf
[概要]  EUにおける原子力PAにとって放射性廃棄物が最大の課題。世論調査によれば、公衆は放射性廃棄物の知識はあまりないが懸念、放射性廃棄物についてよく知りたい、原子力産業を公衆は信頼せず、廃棄物問題が公衆の認知を得る上で決定的。公衆に影響を与え得る放射性廃棄物に関する計画について、公衆に十分情報を提供するとともに、意思決定プロセスに参加する適切な機会を保障することが重要。ECのフレームワーク研究計画の中で、放射性廃棄物管理に関する社会的問題と住民参加に関連する研究が4件進展。

[注]世論調査の部分は2件の報告書で一部重複