◆もんじゅ 早期再開へ長計継承 原子力委方針 研究開発を推進 
   (福井新聞  2005/1/29)

 原子力政策の方向性を定める原子力長期計画の改定論議で、原子力委員会の新計画策定会議は二十八日、高速増殖炉開発の在り方について、原型炉もんじゅ(敦賀市)を軸に研究開発を進めるとした現行長期計画を継承する方針を示した。

 策定会議の事務局が示した文書によると、一九九五年のナトリウム漏れ事故以降、止まっているもんじゅを早期に運転再開させ、その後十年以内に発電プラントとして信頼性を実証するとともにナトリウム取り扱い技術を確立。もんじゅとその周辺施設を国際協力の拠点として活用していくとした。

 もんじゅ後の実証炉の在り方については、核燃料サイクル開発機構が電気事業者などと共同で有望な炉型や再処理法を二○○五年度末に提案する「実用化戦略調査研究」の成果を踏まえて国が方針を決めるとして、結論を先送りした。

 より長期的な実用化への道筋は、十月に発足する日本原子力研究開発機構が将来示す計画を、国が一五年ごろに評価するとし、現行計画と同じく実用化の目標時期は盛り込まなかった。

 委員からは「もんじゅは安全安心を第一に原型炉としての使命を確実に進めるべき。もんじゅ以降の実証炉に向けた取り組みを国民に示し理解を得ることも大事」(河瀬一治敦賀市長)や「もんじゅを運転するかどうか、費用対効果の観点から評価すべきだ」(吉岡斉九州大教授)などの意見も出た。

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◆もんじゅ再開、現計画継承 高速増殖炉で原子力委方針
  (共同通信社  2005.1.28)

 原子力政策の方向性を定める原子力長期計画の改定論議で、原子力委員会の新計画策定会議は28日、高速増殖炉開発の在り方について、原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)を軸に研究開発を進めるとした現行長期計画を継承する方針を示した。
 策定会議の事務局が示した文書によると、1995年のナトリウム漏れ事故以降、止まっているもんじゅを早期に運転再開させ、その後10年以内に発電プラントとして信頼性を実証するとともにナトリウム取り扱い技術を確立するとした。
 もんじゅ後の実証炉の在り方については、核燃料サイクル開発機構が電気事業者などと共同で有望な炉型や再処理法を2005年度末に提案する「実用化戦略調査研究」の成果を踏まえて国が方針を決めるとして、結論を先送りした。