050224  Re: 「水素社会とは?」  石井吉徳氏から) : 木村正彦氏のコメント

皆様                 
 私の意見に第一人者(内田裕久氏=東海大学工学部長)
として

の貴重なご意見、誠にありがとうございました。お忙しいにも
関わらず、私のような初学者に対し、高名なご意見を戴き、
恐悦至極に存じます。

 私は、従来の水素発電システムにない、全く画期的な
水素システムの出現を期待しております。今の燃料電池
システムでは、パソコンの電源くらいしかならないでしょう。
そのことは、私もよくわかっているつもりです。

 つまり、新しい技術に対しては、いくつかの開発レベル
(技術レベル)があると考えます。
  @ 素材レベル
  A 材料レベル
  B 部材レベル
  C 製品レベル
  D システム(製品群)レベル
  E 商品レベル
  F 運転・維持管理レベル
  G 補修レベル

 以上の@〜Gのいずれのレベルに対して、
PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルを
回し、性能が十分に保証されて始めて、世の中で
使われるものと思います。それは、品質管理の
基本中の基本です。釈迦に説法だと思いますが…。

 現在の燃料電池は、素材レベルで、素人でも
わかりますが、まずダメです。
 酸化物か、セラミックスなど、電離しにくい
材料を使わないことにはまず破綻を来たします。
 また、水素を金属で貯蔵していては大容量への
転換は、不可能です。
 電極、改質など燃料電池には、たくさんの技術
障壁が立ちふさがっています。

 その辺のベーシックな検討を十分に重ねて、
従来とは全く違う発想で、技術開発をしなければ、
大容量燃料電池は、まず絵に描いた餅でしょう。

 ですから、現在(ここが大事です)の技術では、
とうてい商業ベースの大規模水素発電は不可能で
あることはわかっているつもりです。ただ、
不可能を可能にするのが科学技術であり、人類の
叡智です。

 卑近な例えで申し訳ありませんが、私は、技術の
「ホリエモン」が出てくることを熱望します。
特に、若い人の奇想天外な発想を期待しております。
(余談:EEE会議の会員の方には少ないかも
しれませんが…。)

 皆さんのご意見を広く深く拝聴したく存じます。
今後ともよろしくお願い申しあげます。

  木村正彦

-------------------------Original Message------------------------- 

>EEE会議(Re: 「水素社会とは?」石井吉徳氏から):木村正彦氏のコメント
 
> 皆様
>
> 標記メール(2/23 木村正彦氏)に関し、水素エネルギー研究の権威である内田裕久先
> 生(東海大学工学部長)から次のような貴重なコメントをいただきました。ご参考まで。
> --KK
>
> ***********************************************************
> >
>  水素に関しては、いまだに誤った概念で議論されている感があります。
>
> 水素を化石燃料や原子力の代替などの位置づけはあり得ません。
> いまだに、水素システムですべてエネルギーを賄うかのような議論があるのは、現実
> の水素利用技術の利点、欠点を理解してない研究者、技術者、政治家の議論です。
>
> <重要なポイント>
>