050228  Re: 「原子力シルバー・ボランティア」制度は実現可能か?)  天野 治氏の意見

 
標記メール(2/27)で、定年退職した元気な原子力OBをSilver Volunteerのような形でどんどん海外に派遣したらどうかという構想をご披露しましたところ、早速天野 治氏(東京電力、日本原子力学会企画委員)から次のようなコメントをいただきました。確か天野氏からは以前同趣旨のアイディアがEEE会議で提案されたと記憶しています。
 
この問題は、おそらく各方面ですでに色々検討されたはずですが、いつまでも検討ばかりでは駄目で、今やいかにしてこれを実行に移すかを具体的に議論すべき段階ではないかと思います。できればこの問題に関する特別の検討委員会を早急に立ち上げたらいかがでしょうか。この際、関心のある方々は是非、具体的なアイディアや提案を出して下さい。立場上実名で発言しにくい方は「匿名希望」で構いませんから、自由活発な議論を期待します。
--KK
 
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EEE会議およびエネルギー問題に発言する会は、原子力のシニアおよびシルバーの力を結集して、
専門的、多面的な情報発信や政策提言により、マスコミのレベルアップおよび日本をあるべき姿にリードしていると感じています。
非常に喜ばしいと存じます。また、EEE会議に参加しているシニアおよびシルバーのやりがいにもつながっていると思います。

エネルギー需要が旺盛な中国を始めとするアジアへの原子力ボランテイア活動はますます必要性が高まっています。
日本にとっての必要性をどう考えるか。日本が貿易で立国を継続するには、自国の儲け、相手への配慮、全体の市場の健全な発展の3点が必要。
この3点をバランスさせることが持続的な発展につながる。この3番目が必要なはず。議論が少ない。

実現には、
1.どんな協力が可能か。
2.それを実現するために、どんな活動が必要か。ロンドンガイドラインなどの核不拡散をどう担保するか。
3.ネットワークを束ねるNPO本部をどこに置くか。
4.NPOのミッションをどうするか。
5.寄付など資金面での手当てをどうするか。
6.本格稼動の前に、試験的に実施するか。
7.活動の輪を広げるための国内、海外での活動報告会を実施する。
8.原子力にかかわる、原研、サイクル機構などの研究機関、国の機関、電力などとの連携はどのように考えるか。

今年度は、精力的に海外も含めて議論して、青写真を作りましょう。協力します。
天野 治拝


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On Sun, 27 Feb 2005 16:20:00 +0900
Kumao KANEKO <
kkaneko@eeecom.jp> wrote:

> 皆様
>
> 最近EEE会議の各種講演・研究会やその他色々な場で、定年退職した原子力の専門家、技術者たちを海外(とくに、これから原子力発電を始めようとする国々)へsilver volunteers のような形で派遣したらどう
> か、というような構想がしばしば提起されております。確かに現状では「宝の持ち腐れ」のようなところがあり、なんとか海外での活用方法を考えるべきではなかろうかと思います。
>
> しかし、いままでのところ、いずれも構想倒れに終わっており、実現の見通しが立っているようには見えません。それは何故か、何がこの構想の実現の障害となっているのか、障害を取り除くにはどうすればいいのか等々について、一度しっかり議論をしてみる必要があるのではないでしょうか? そして、もし具体的な打開策がまとまったなら、政策提言(政府向け、企業・団体向け)として世に問うてみたらいかがでしょうか?
>
> ということで、このテーマについて自由討論をしてみたいと思いますので、意見や提案のある方は積極的に披露して下さい。EEE会議だけでなく、「エネルギー問題に発言する会」でも大いに議論されたらいかがかと思います。もしすでにどこかで(経済産業省や原子力産業会議、原研、JNCあたりで?)検討済みであれば、その結果などもこの機会に是非ご披露してください。匿名でのメール配信もお受けします(その場合は、メールの冒頭か末尾にその旨明記しておいて下さい)。
>
> --KK