050228  各種の対米テロ攻撃の可能性に関する調査研究: 米国の最新状況


核による9.11型テロ攻撃の可能性が米国では極めて深刻な課題として各方面で盛んに検討されていますが、この分野に関するホットな米国情報を特別会員の山崎由喜氏(東京ガス監査部)から提供していただきました。とくに原子力施設に対するテロ攻撃問題については、ワシントンの有名シンクタンク「戦略国際問題研究センター」(CSIS) が、"Wild Atom: Nuclear Terrorism"と題する特
別研究を行なっており、その報告書が発表されています。80ページ近い大部のものですが、Sam Nunn前上院軍事委員長、James Schlesinger元国防・エネルギー長官、
Donald Rumsfeld元国防長官(現長官)も関係している重要な研究報告書なので、関心のある方は是非一読をお勧めします。ご参考まで。

5番目のテーマである"Digital Pearl Harbor"なども中々アメリカ人らしい発想です。それにしても、さすが米国というべきか、ここまで神経質になる必要があるのか。日本は「対岸の火事」で傍観していればいいのでしょうか。
--KK

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 米国では、ある課題を遂行する際、課題の演習として、simulationを行い、
政策・戦略の適切さ、妥当性の検証、または問題点の把握などを目的とする場合
が多いです。
 あるThemeに関するScenarioを作成し、simulationする訳でいろいろなものが
あります。terrorのsimulationの例を (独) 科学技術振興機構 社会技術研究システム 
安全安心研究センター 古川勝久 先生に教えていただきました。

○Wild Atom: ヒズボラ分派の過激派による対米核terror情報への対処
○Dark Winter: 中東情勢悪化と同時に発生した天然痘bio terrorへの対策
○Silent Vector: 主要infrastructureに対するterror攻撃情報への対処
○The Day After: 主要な4つの電力網へのcyber terror攻撃の可能性を検証
○Digital Pearl Harbor: 主要な通信・service・infrastructureへのcyber terror攻撃の
  可能性を検証し、緊急対応策を検討
○US-Japan Cooperation for Bioterrorism: 生物兵器terrorが日米で同時に発生した

  場合の緊急対応策の検討

 EEE会議では、Wild Atomが特に関わりがあると思い、そのURL
  http://www.csis.org/tnt/wildatom.pdf
 をお知らせします。(一応添付しておきます。)

お役に立つのではと思いまして。
よろしくお願いします。
                     
                   山崎由喜@東京ガス 拝