050306  Re:「原子力はなぜ温暖化対策にはならないのか?」−原子力エネルギー分析の例:ASPO(石井吉徳氏から)小野章昌氏の再反論

 
昨日配信した標記メール(3/5 石井吉徳氏)に対し、小野章昌氏から次のようなコメントが寄せられました。ご参考まで。
--KK
 
*************************************************************************:
 
 
パワーポイントをコンピューターにフル装備していないため、残念ながら大矢相談役の資料を開けず、拝見できませんが、Simmonsさんのプレゼンテーション用PPTを見て以下のように感じました。

Simmonsさんの言わんとするところは:
・石油生産ピーク後の「プランB」を考えることが重要である。しかし「プランB」を構成できる「単一エネルギー源」はない。石炭、天然ガス、原子力、再生可能エネルギー何れも夫々の限度がある。

・「原子力は(石油を代替する程度に成長すること)不可能であり、おそらくウラン面での制限があろう。」

・「プランB」の候補エネルギー源としては、「ハイドレード」、「水エネルギー」、「宇宙エネルギー」、「マグマ・エネルギー」、「バクテリア・エネルギー」などがあるが、多大の時間と資金を開発に要する。

・従って数百、数千のあらゆる小さな手段を駆使して「ブリッジ」とすることが「実際のプランB」である。本格的な代替エネルギー源が出てくるまでのつなぎの時間稼ぎとなる。

・「悪いエネルギー」と言うものはない。「非在来型石油(オイルサンド等)」が重要な役割を果たさねばならない。全ての「試掘禁止区域へのアクセス」が重要である。米国大陸棚、グリーンランド、北極圏、全ての深海等への探鉱・試掘が必要である。

まとめて言うと以上のようになると思いますが、Simmons さんとされても具体的な「プランB」を提言されている訳ではなく、「プランB」候補として挙げている将来のエネルギー源も具体性が乏しいものを列記されているだけで、どうして35年以上の商業発電実績のある「原子力」を含めていないのか不思議でなりません。石井先生のおっしゃるように「反原子力」ではないでしょうが、「非在来型石油」、「大陸棚石油」、「極地の石油」に軸足を置いた方としか見受けられないのですが、間違っていますか?