◆米企業の中国向け原発建設、核拡散リスク小さい=米政府
 (ロイター、2005年3月16日)

 [ワシントン 15日 ロイター] 米政府は、ウェスチングハウス・エレクトリックが中国国有企業向けに原発を建設しても核拡散のリスクは小さいと見ている。この中国企業はかつて、イランとパキスタンに核技術を移転し批判されている。
 しかし、ウェスチングハウスや他の米企業が中国で4つの原発プラント建設の受注を獲得できるよう、米国の輸出入銀行が行う最大50億ドルの融資と保証について、米政府は認可に先立ち、十分な検討を行うことを明らかにしている。
 輸銀は先月、この融資の予備コミットメントを承認した。
ペンシルベニア州に本社を置くウェスチングハウスは、英国核燃料会社の傘下。
 匿名の米当局者によると、米政府と国際原子力機関(IAEA)は、中国核工業総公司向けの原発プラント建設計画に含まれる技術には、核拡散につながるようなものは含まれていないとしている。
 ある関係筋は「これらの原子炉は発電用で、核兵器に転用できる物質を製造するにはあまり効率のいいものではない」と話している。
 
(提供:熱田利明氏)