050430  Re: ここ1、2年が分かれ道〜「日本21世紀ビジョン」について〜: 竹中大臣の意見: 益田恭尚氏の批判

 
標記のメール(竹中大臣の意見)に関連し、益田恭尚氏から次のようなコメントをいただきました。ご参考まで。
--KK
 
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「21世紀ビジョン」私もアクセスしてみましたが、エネルギー問題についてのビジョンは一切なく、特に原子力に付いては少なくともポイント欄には一言も記載されておりません。こんなことで21世紀のビジョンは良いのでしょうか。
 
このビジョンについても1000字の制限付き(結構長文が書けます)ですが、ご意見欄が付いています。是非皆様からもご意見を出していただきたいと考えます。
参考までに、私は下記意見を提出いたしました。
 
「日本21世紀ビジョン興味深く拝見させていただきました。実現に向けて一層の努力を期待するものであります。

しかし、この中でエネルギー・環境問題について具体的記述がないことが大いに気になります。エネルギー問題はこれらビジョンを実現するための基盤であり、エネルギーセキュリティーの確保についての国家戦略を検討するエネルギーWGがあってしかるべきであります。そして21世紀の日本、否世界のエネルギービジョンを示して頂きたいと考えます。

エネルギー競争力WGで水素エネルギーの利用、自然エネルギーの活用、メタンハイドレートについて述べられているものの、原子力に付いては一切の記述(少なくともポイントでは)がありません。グローバルWGでも「エネルギー・環境問題で主導的役割を担う」とありますが、具体的提案がなければ世界から相手にされないでしょう。

21世紀末を予想したとき、化石燃料だけに頼っていられないことは最早明確であり、自然エネルギーの利用は進めなければならないとしても、これだけでは基幹エネルギーになりえません。私は非常に近い将来、人類は原子力に頼らざるを得ないことを再認識することになると信じております。

幸い我が国は原子力先進国であり、技術立国の趣旨から言っても原子力でエネルギー・環境問題の主導的役割を担うことができる立場にあります。原子力利用は政治的に多くの課題を持っていることは事実でありますが、解決できない課題ではありません。中でも一般国民の放射線被ばくへの過大な恐怖感に対し、放射線のリスクを正しく認識して頂くことが非常に大切であると考えます。そのためにもエネルギーの重要さ、人類がエネルギーを利用して文明を発達させてきた経緯、エネルギーの確保が容易でないこと、自然放射線を含む放射線問題等、エネルギー問題についての学校教育の充実を期待するものであります。」

 

益田恭尚